あらすじ
ISBN: 9784163919027ASIN: 4163919023
エンタメの深層を摑め。
大正時代、出版華やかなりし頃。
「市民公論」編集部の松川は、窮地に立たされていた。担当した企画のせいで、筆者が大学を追われることになったのだ。奔走する松川に、主幹は驚きの決断を下す。
同じころ、当代きっての人気作家・菊谷は、「書きたいものを書く」ための雑誌を立ち上げようとして……
「100万部突破の常勝雑誌を作る」宿願は叶うのか?
徳川夢声、谷崎潤一郎ーー
作家や文化人たちが侃々諤々の議論を交わしながら、面白いものを作ろうと奮闘する様を描く。
本作は大正の出版界を舞台に、大衆という怪物の正体を追った表現者たちの熱き群像劇です。堂場瞬一の緻密な筆致は、ここでは雑誌作りの熱量を解剖する刃となり、紙媒体が持つ根源的な興奮を鮮烈に描きます。何が人の心を揺さぶるのかというエンタメの本質を問い直す、情熱的な一冊です。 谷崎潤一郎ら実在の文豪と理想に燃える編集者の葛藤は、創作の苦悩を象徴するリアリティに満ちています。文字から立ち上がる熱狂は、現代の読者にも面白いものへの原始的な衝動を突きつけ、魂を震わせます。メディアの黄金時代が持つ生命力が胸に迫る、至高の読書体験を約束します。