あらすじ
極秘データ海外流失疑惑の先にあの男がいた
売国なのか
愛のためなのか。
世界が注目する
風力発電の機密情報が
流出し、そして起きた女性研究者の死亡事件。
見え隠れするのは国際企業の影。
刑事と被疑者。
共に学んだ二人が
いま取調室で対峙する。
洋上風力発電の最新データが密かにライバル社に流出していた事件を
追う新橋署生活安全課の刑事・天木淳。
内偵捜査を始めると、国内どころか海外への技術流出が目前であることが分かった。そし
て捜査線上に浮かんできたのは大学時代の友人。
「本当にあいつは、機密情報を持ち出したのだろうか?そうだとして、良心の咎めを感じ
ていないのか?それほど図太い人間になってしまったのだろうか・・・・・・そん
な男を、俺はちゃんと調べられるのか?」(本文より)
卒業から十八年。交わるはずのなかった二人の人生が結びつき、そして
崩壊のドラマが始まる。
ISBN: 9784094075410ASIN: 4094075410
作品考察・見どころ
堂場瞬一が描くのは、単なる経済犯罪の枠を超えた男たちの矜持の衝突です。最先端技術を巡る疑惑の裏に潜む人間の執念と孤独を、著者は鋭く抉り出しています。緻密な捜査描写が巨大な国際的陰謀を浮き彫りにする様は、まさに社会派ミステリの真骨頂と言えるでしょう。 白眉は、十八年の時を経て取調室で対峙する友人二人の心理戦です。正義を背負う刑事と、疑惑の渦中に立つ親友。かつての友情が、嘘と真実が混ざり合う究極の葛藤へと変貌していく過程に、読者は胸を締め付けられます。これは愛と裏切りの境界で震える、切実な魂の叫びを綴った衝撃作です。




