あらすじ
ISBN: 9784408558363ASIN: 4408558362
新旧エースの葛藤と激走ーーマラソン小説の新たな傑作!
男子マラソンの若きエース日向誠がスランプに陥った。オリンピックで彼にメダルを獲らせたい陸連は、日本最高記録を持つ山城悟を専属コーチにと目論む。引退して関係者と交わりを絶つ山城の説得は難航するが、箱根駅伝“学連選抜”で共に走った浦大地らの画策が奏功し、就任を受諾。孤高の天才による規格外の特訓が始まった……大人気シリーズ待望の第三弾!
堂場瞬一が描く真髄は、肉体の極限にある魂の摩擦にあります。本作は、孤高の元英雄と袋小路の若きエースが、マラソンという過酷な対話で生命を削り合う物語。単なる再生劇ではなく、栄光の影の執着を克明に描く筆致は、読む者の胸を熱く焦がします。 箱根を沸かせた「チーム」の絆が、数年の時を経て結実する瞬間は圧巻です。個の孤独に他者の意志が介在して生まれる爆発的な熱量。挫折を知る者だけが辿り着ける高みへの渇望が、走ることの根源的な意味を問い直します。文学的芳醇さに満ちた、魂を揺さぶる白熱の一冊です。