あらすじ
ISBN: 9784087467079ASIN: 4087467074
愛する人の悩みに、僕は何ができるのか
働いている老人ホームの経営者が代わり、入居者が追い出されないか心配するかれん。かれん自身もリストラに遭う可能性があるらしい。悩むかれんに、勝利ができることは…?
村山由佳が描く本作は、恋愛小説を超え、人生の冬を共に歩む覚悟を問う文学的深淵に達しています。初期の瑞々しい情熱は、時を経て「相手の痛みをどう背負うか」という切実な倫理観へと昇華されました。繊細な文体は、凍てつく空気の中でも消えない心の熱量を鮮明に写し取っています。 不条理に直面する二人を通じ、愛とは互いの孤独を認め合う静かな闘いであることを本作は示唆します。絶望の淵で見つめ合うからこそ輝く、究極の優しさと強さ。迷いながらも愛を貫こうとするすべての魂へ贈られた、これは至高の人間讃歌といえるでしょう。