あらすじ
ISBN: 9784087444506ASIN: 4087444503
どうしても必要だった。彼の体が。決して恋ではないけれどー。校内一の優等生・恵理は、ある“現場”を同級生の光秀に目撃されてしまう。以来、超高校級サーフィーで誰とでも寝ると噂される彼と、体を重ねるようになる。それは互いの欲望を満たすだけの関係、のはずだった。ままならない体と心、そして厳しい現実にふたりは…。切実に生きる18歳を描き出す、永遠の青春小説“新装版”。
優等生という檻に囚われた少女と、奔放な渇きを抱える少年の邂逅。村山由佳が描くのは、単なる情事ではなく、言葉にできない孤独を肉体の熱で埋めようともがく魂の咆哮です。剥き出しの衝動が瑞々しい筆致で綴られ、読者は彼らの震える肌の質感さえ共有することになるでしょう。 海という無限の広がりの中で、傷つけ合うことでしか生を実感できない二人の姿は、痛々しくも神々しい輝きを放ちます。現実の泥を啜りながらも光を掴み取ろうとする彼らの生存本能は、読者の心に眠る「青い記憶」を鮮烈に呼び覚ますはずです。