ヘヴンリー・ブルー
あらすじ
ISBN: 9784087813531ASIN: 4087813533
19歳の歩太と27歳の春妃のせつなく激しい恋を描いた『天使の卵』から12年。そして『天使の梯子』から2年。29歳の妹・夏姫が回想するエモーショナルな懺悔。哀しくて、エロティックな青春の詩。
村山由佳が紡ぐ本作は、伝説的純愛の影で静かに燃えていた情念の告白です。前作までの透明な叙情性は影を潜め、肉体と心が交錯するエロティシズムが大胆に描かれます。過去の亡霊に囚われながらも、自らの生を肯定しようともがく夏姫の姿は、読者の魂を激しく揺さぶります。 光り輝く物語の裏側にあった、湿った痛みと拭いきれない罪悪感。それらを美しい言葉で描き切る筆致は圧巻です。理屈では語れない愛の深淵と、壊れゆく一瞬の美しさを封じた詩的な散文は、青春の終わりを惜しむ大人のための聖域となるはずです。