あらすじ
ISBN: 9784396328320ASIN: 439632832X
「口にダイナマイトをくわえさせて火を点けたら、こんな感じじゃないかね」東京都下で頭部を木端微塵に吹き飛ばされた死体が、相次いで発見された。不思議なことに、首から下には外傷がまったくない。この異様な連続殺人は人間の仕業か?それとも…。10から0へ。日常に溢れるカウントダウンの数々が、一転、驚天動地の恐怖を生み出す新感覚ホラー。
柴田よしきが放つ本作の真髄は、日常に潜むカウントダウンを逃れようのない死の宣告へと変貌させた卓抜な着想にあります。緻密な心理描写と硬質な筆致が、単なる猟奇殺人を超えた実存的な恐怖を浮き彫りにします。読者は凄惨な死の背後に、冷徹に刻まれる「終わり」への足音を聴くことになるでしょう。 記号的な数字の羅列が人間性の崩壊を象徴する様は圧巻です。著者は平穏の裏側に潜む虚無を、暴力的な熱量で鮮烈に描き出しました。読後、身の回りの数字がすべて破滅への序曲に聞こえ始めるような、抗いがたい魔力に満ちた傑作ホラーです。