アミの会/大崎梢/近藤史恵/篠田真由美/柴田よしき/永嶋恵美
大切なひとに、届きますように。隠された幻の家訓、ある一族の謎めいた掟、読まれるはずのなかった遺言……さまざまな形で残された<ラスト・メッセージ>とは?秘められた思いが届くとき、驚きの結末に心揺さぶられる各ジャンルで活躍する実力派女性作家11名による、豪華アンソロジー!大崎梢/近藤史恵/篠田真由美/柴田よしき/永嶋恵美/新津きよみ/ 福田和代/松尾由美/松村比呂美/光原百合/矢崎存美
本書の白眉は、十一人の実力派女性作家が「遺された言葉」という一点にそれぞれの文体を注ぎ込んだ、その圧倒的な多様性にあります。単なるミステリの枠に留まらず、家訓や遺言という形をとった最後のおたよりが、沈黙していた過去を鮮やかに塗り替えていく過程は圧巻です。各著者の持ち味が、言葉の裏に潜む情愛や執念を浮き彫りにし、読者の魂に深く問いかけてきます。 人生の終着点で放たれる言葉は、時として刃になり、時として救いとなります。本作に込められたテーマは、言葉が持つ真実の重みそのものです。読み進めるほどに、文字という媒体でしか伝わらない体温が胸に迫り、ページを捲る手が止まりません。最後の一文字が綴られた瞬間に訪れる驚きと感動は、まさに活字の魔力であり、読書という体験の豊かさを再認識させてくれる至高のアンソロジーです。