あらすじ
「弱きを救い、強きをくじく」
夢破れし梁山泊の者たちが再び悪政に挑む!
痛快無比の大活劇、歴史伝奇小説
中国古典の大作『水滸伝』の後日譚として、17世紀に陳忱が描いた『水滸後伝』。幾度となく読み返し、その魅力を知る田中芳樹が、原典の面白さはそのままに、よりエキサイティングな物語へと再構成。全く新しい傑作『新・水滸後伝』を生みだす!
十二世紀の中国、北宋末期。腐敗する朝廷を倒さんと立ち上がった梁山泊集団は遼国を討ち、方臘の乱を鎮圧するも多くの好漢を亡くし崩壊した。それから数年、変わらず悪政がはびこる中、散り散りになった生き残りたちが、不思議な縁に導かれ再会。過酷な運命に涙をのんだ者たちは熱き心を胸に再び蜂起する!
第一章 阮小七、逃亡す
第二章 ふたつの山寨
第三章 陰謀
第四章 新天地へ
第五章 戦争と結婚
第六章 登雲山の攻防
第七章 黄河の濁流
第八章 開封陥落
ISBN: 9784065227534ASIN: 4065227534
作品考察・見どころ
田中芳樹は、原典への深い敬愛を抱きつつ、現代的な疾走感と冷徹な俯瞰視点を持ち込む希代の語り部です。本作は、一度は潰えた梁山泊の夢が「その後」の過酷な現実をどう生き抜くかを描く、再生の叙事詩といえます。敗北の苦渋をなめた生き残りたちが再び義旗を掲げる姿には、単なる勧善懲悪を超えた人間の矜持と、運命を切り拓く強烈な意思が宿っています。 歴史の激流に呑まれる個人の葛藤と、それでも消えない絆の熱量こそが本作の本質です。腐敗した権力という巨悪を前に、滅びの美学と再起の希望を鮮やかに描く著者の筆致は、伝説の続きを血湧き肉躍る武勇伝へと昇華させました。英雄たちの魂が再び躍動する瞬間に、読者は激しく魂を揺さぶられるに違いありません。


















