あらすじ
ISBN: 9784062637046ASIN: 4062637049
香港に戻ってきた竜堂四兄弟。日本では大地震に大噴火と、四人姉妹の人類五十億抹殺計画が進行中。さらに香港に向け核ミサイルも発射された!人類の危機を救うため、四色の巨竜は宇宙に飛び出し、月面で激闘を繰り広げる...。松永クンの秘話も明かされる今巻、自称“美人”の小早川奈津子嬢も当然大活躍。
田中芳樹氏の筆致が冴え渡る本作は、冷徹な権力批判と宇宙的想像力が融合した傑作です。四兄弟が月面へ翔けるスケールの大きさは人間社会の矮小さを浮き彫りにし、文明への警鐘を鳴らします。強烈な毒のあるユーモアと神話的壮大さが同居する文体は、読者の知性を心地よく刺激して止みません。 映像版では巨竜の躍動が鮮烈ですが、原作の醍醐味は行間に刻まれた鋭利な言霊にあります。アニメでは削られがちな政治風刺や、松永の過去に宿る叙情的な深みを文章で追体験することで、物語はより立体的に完成されます。理不尽な世界を笑い飛ばし、宇宙をも呑み込む彼らの矜持に、魂が激しく揺さぶられる一冊です。

田中 芳樹 は、日本の小説家。本名:田中 美樹。らいとすたっふに所属。代表作は『銀河英雄伝説』『創竜伝』『アルスラーン戦記』の三長編など。スペースオペラからファンタジー、現代を舞台とした小説、南北朝時代以降から南宋付近までの中国を舞台とした小説を発表している。