あらすじ
ISBN: 9784800007681ASIN: 4800007682
自由惑星同盟政府から謀殺されそうになったヤン・ウェンリーはハイネセンを脱出し、旧第十三艦隊の仲間たちと合流した。いまや不正規軍となったヤンたちは、新たな活動の拠点とするべく、イゼルローン要塞の再奪取をはかる。一方、銀河帝国皇帝ラインハルト・フォン・ローエングラムは、自由惑星同盟を覆滅すべく、第二次「神々の黄昏」作戦を開始。首都星ハイネセンへと進撃を開始する。これを迎え撃つのは同盟軍の宿将アレクサンドル・ビュコック。専制政治と民主共和政治。最後の戦いが始まるー。
田中芳樹が描く本作の白眉は、滅びゆく民主共和制が放つ最期の輝きにあります。老将ビュコックが皇帝ラインハルトに突きつける言葉は、単なる政治制度の優劣を超え、人間の矜持とは何かを問う痛烈な哲学です。言葉の重みが歴史を動かすその瞬間に、読者は魂を激しく揺さぶられるはずです。 映像版では壮絶な艦隊戦が視覚を圧倒しますが、原作テキストの真髄は冷徹なまでの知略と洞察力にあります。行間に滲む皮肉と理想の葛藤は、文字でしか味わえない深淵な読書体験をもたらします。映像で壮大な叙事詩を体感し、原作でその思想の根源に触れる。この相互作用こそが、本作を不朽の傑作たらしめているのです。

田中 芳樹 は、日本の小説家。本名:田中 美樹。らいとすたっふに所属。代表作は『銀河英雄伝説』『創竜伝』『アルスラーン戦記』の三長編など。スペースオペラからファンタジー、現代を舞台とした小説、南北朝時代以降から南宋付近までの中国を舞台とした小説を発表している。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。