あらすじ
不朽の名作冒険小説、待望の文庫化! 塔に幽閉された仮面の男の秘密、パリを恐怖に陥れる悪党との戦い、そして陰謀……。異国からやって来た少女が真相に迫る! 多くの読者の心をつかみ続ける田中芳樹作品の面白さ、ここに凝縮!!
時は1830年、冬のパリ。
カナダから来た少女コリンヌは
父の不名誉を拭うため
「ライン河までいき、双角獣(ツヴァイホルン)の塔に幽閉されている
人物の正体をしらべよ」という老伯爵の難題に挑む。
塔の仮面の男は死んだはずのナポレオン!?
酔いどれ剣士、カリブの海賊王、若き自称天才作家と共に
少女は謎に満ちた冒険の旅へ。
大冒険、波瀾万丈、恐ろしい陰謀、ドラマチックな剣劇、
大いなる秘密、暗躍する悪党、ロマンスーー
こういった言葉のどれか一つでも気になる人は、
ぜひこの『ラインの虜囚』を読んでいただきたい。
何故なら、そうした要素がすべて詰まった、
珠玉の歴史冒険小説だからだ。--二階堂黎人(解説より)
第一章
コリンヌは奇妙な命令を受け
パリで勇敢な仲間をあつめる
第二章
コリンヌは東へと馬を走らせ
昼も夜も危険な旅をつづける
第三章
コリンヌはライン河に着き
四人で百二十人の敵と戦う
第四章
コリンヌはライン河を渡り
双角獣(ツヴァイホルン)の塔までたどりつく
第五章
コリンヌは塔に登って
謎の虜囚の正体を知る
第六章
コリンヌはパリに帰り
意外な真相に直面する
読者の皆さんへ(ミステリーランド版)
ノベルス版あとがき
解説 二階堂黎人
作品考察・見どころ
田中芳樹氏の筆致が冴え渡る本作の白眉は、史実の裂け目に鮮やかな虚構を流し込む卓越したロマンティシズムにあります。デュマを彷彿とさせる騎士道精神と活劇要素が融合し、双角獣の塔に秘められた虜囚という古典的な謎を、独自の歴史観で鮮烈に再構築した手腕は圧巻と言うほかありません。 「持たざる者」たちが少女の気高さに共鳴し、巨大な陰謀へ立ち向かう姿には、時代を問わず胸を熱くさせる普遍的な情熱が宿っています。単なる謎解きに留まらない、高潔さを巡る魂の叙事詩としての深みこそが、世代を超えて読者の心を掴み、熱狂を生み続ける本作の本質なのです。


















