あらすじ
ISBN: 9784087452808ASIN: 4087452808
取り壊しの決まっている地方の高校、最後の卒業式の一日。少女7人が迎える、それぞれの「別れ」を、瑞々しく繊細に描く。切なくも力強いメッセージが光る全7話。(解説/ロバート・キャンベル)
朝井リョウ氏の筆致は、青春の終焉という残酷な美しさを、消えゆく校舎の情景と共に鮮烈に描き出します。単なる感傷を超え、過去の自分を脱ぎ捨てて明日へ踏み出す少女たちの内面的な変革こそが、本作の真なる輝きです。瑞々しい言葉で綴られる繊細な心理描写は、読み手の記憶に眠る「あの日」の痛みを、優しく肯定してくれます。 映像版が同時並行の群像劇として物語を編み上げたのに対し、原作の醍醐味は活字ならではの濃密な独白にあります。映像で情緒を味わった後にテキストを紐解けば、彼女たちの声にならない叫びが、より高い解像度で魂に響くはずです。メディアを横断することで、別れの日の切なさは一生ものの輝きへと昇華されるでしょう。
朝井 リョウ は、日本の小説家、ラジオパーソナリティ。2013年、『何者』で第148回直木三十五賞受賞。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少(23歳)である。2026年には『イン・ザ・メガチャーチ』で第23回本屋大賞を受賞した。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。