朝井リョウ
突然の事故で両親を亡くし、「青葉おひさまの家」で暮らすことになった小学生の太輔。悲しみでしばらく心を閉ざしていたが、同じ部屋の仲間たちのおかげで少しずつ打ち解けていく。とくにお母さんのように優しい高校生の佐緒里は、みんなにとって特別な存在。施設を卒業する佐緒里のため、4人の子どもたちは、ランタンに願い事を託して空に飛ばす「蛍祭り」を復活させようと、作戦を立てはじめる…。直木賞受賞後第一作!
朝井リョウが描く本作の本質は、過酷な現実に立ち向かうための「心の助走」です。施設で暮らす子供たちが、自らの人生という地図に最初の一線を引こうとする痛切なドラマは、単なる同情を拒絶する力強さに満ちています。彼らが分かち合う孤独と連帯は、読者に家族の定義を鮮烈に問い直します。 映像版ではランタンが舞う光景が美しい映像で再現され、希望を具現化しています。一方、原作の緻密な心理描写は映像で掬いきれない葛藤を深掘りし、物語の解像度を高めています。言葉の重みと映像の輝きが織りなす相乗効果を、ぜひ体感してください。
朝井 リョウ は、日本の小説家、ラジオパーソナリティ。2013年、『何者』で第148回直木三十五賞受賞。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少(23歳)である。2026年には『イン・ザ・メガチャーチ』で第23回本屋大賞を受賞した。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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