あらすじ
2026年秋、ドラマ化決定! 主演・大泉洋
池井戸潤の最新長編の舞台は、
「東京箱根間往復大学駅伝競走」--通称・箱根駅伝。
若人たちの熱き戦いが、いま始まる!
古豪・明誠学院大学陸上競技部。
箱根駅伝で連覇したこともある名門の名も、今は昔。
本選出場を2年連続で逃したチーム、そして卒業を控えた主将・青葉隼斗にとって、10月の予選会が箱根へのラストチャンスだ。故障を克服し、渾身の走りを見せる隼斗に襲い掛かるのは、「箱根の魔物」……。
隼斗は、明誠学院大学は、箱根路を走ることが出来るのか?
一方、「箱根駅伝」中継を担う大日テレビ・スポーツ局。
プロデューサーの徳重は、編成局長の黒石から降ってきた難題に頭を抱えていた。
「不可能」と言われた箱根中継を成功させた伝説の男から、現代にまで伝わるテレビマンたちの苦悩と奮闘を描く。
ISBN: 9784163917726ASIN: 4163917721
作品考察・見どころ
池井戸潤が描く本作の本質は、スポーツの熱狂を超えた「矜持の衝突」にあります。箱根路を駆ける学生たちの孤独な闘志と、その熱量を電波に乗せるテレビマンたちの執念。異なるプロフェッショナリズムが交錯する構成は、組織と個人の在り方を問う池井戸文学の真骨頂であり、読者の胸を熱く焦がします。 映像版が持つ圧倒的なスピード感や現地の熱気に対し、原作は登場人物の内面に深く潜り、言葉にできない葛藤や覚悟を克明に浮き彫りにします。映像で走りの美学を視覚的に捉え、小説で魂の鼓動を読み解く。この相乗効果こそが、箱根という魔物に挑む者たちの多層的な魅力を味わい尽くす最良の手法と言えるでしょう。