朝井リョウ
生き延びるために、手を組みませんか。読む前の自分には戻れない。作家生活10周年記念、気迫の書下ろし長篇小説。
朝井リョウが描くのは、安易な「多様性」という言葉では救えない、孤独の深淵です。本作は、マジョリティが規定する「正しい欲望」の枠外に生きる人々の息遣いを、容赦ない筆致で抉り出します。読者は自身の無自覚な加害性を突きつけられ、安全圏から引きずり下ろされるでしょう。価値観が根底から崩壊する、恐ろしくも美しい傑作です。 実写映画版では映像美が静謐な救いを与えますが、原作の真髄は、言葉を尽くしても届かぬ絶望をあえて緻密なテキストで埋め尽くした切実さにあります。独白から立ち上がる魂の咆哮は、活字でしか辿り着けない深度を誇ります。映像と文学、双方を往復することで、この世界の見え方が劇的に変わる歴史的な体験となるはずです。
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実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。