あらすじ
ISBN: 9784120054877ASIN: 412005487X
眠れない夜に、次から次へと浮かびあがってくる顔がある。水の流れのように浮かんでは消え、消えては浮かぶ人びとの記憶を文章にするのは至難の業である。しかし、一瞬の出会いだからこそ色褪せぬ記憶もあるのだ。
それらの残像を拾い集めて、この一冊ができた」。
森瑤子、フランソワーズ・サガン、川端康成、石岡瑛子、モハメド・アリ、梅原猛、内田裕也、太地喜和子……。五木寛之、レジェンド19人の回想録。

日本の文芸界が生んだ孤高の物語作家であり、時代を穿つ鋭い洞察力で映像世界の地平を広げ続けるマエストロ、それが五木寛之です。彼は単なる劇作家の枠を超え、人間の内面に潜む光と影を言葉という血肉で描き出してきました。1990年代末の混沌とした東京を舞台に、警察と裏社会の攻防を鮮烈に描いた傑作テレビシリーズ、トウキョウ・バイスで見せたその手腕は、日本国内に留まらず、ハリウッドを筆頭とする国際的なプロダクションからも極めて高い評価を得ています。彼のキャリアを俯瞰すると、重厚な社会派ドラマから、胸を打つロマンス、そして人間賛歌としてのコメディに至るまで、驚くほど広範なジャンルを網羅していることが分かります。その根底に流れているのは、過酷な現実の中でなおも輝きを失わない人間の尊厳への深い情愛です。膨大な作品群を通じて磨き上げられた叙情的な表現と、観客の心を鷲掴みにするドラマチックな構成力は、現代のストーリーテリングにおける一つの到達点と言えるでしょう。キャリア統計が示すその一貫した質の高さと、ジャンルを自在に横断する多才さは、彼が単なる多作なライターではなく、物語の力で時代を定義する稀有な表現者であることを証明しています。五木が紡ぐ言葉は、これからも国境や世代を越え、観る者の魂に消えない灯をともし続けるに違いありません。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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