あらすじ
ブラックライトを持って日本の歴史へタイムトリップ! 人間の男の子・ハルトと「妖怪探偵」のひとつめこぞう・イチは、いたずら好きの妖怪・モミジを追いかけて時空を超える旅に出かけることに。奈良時代~明治時代に渡る10の場面では、妖怪さらには卑弥呼や織田信長など歴史上の人物の霊が大騒ぎしていた! 妖怪や霊の姿が見えるようになる「暗黒電灯(ブラックライト)」を使って、絵探しで騒動を解決しよう。 絵探し10場面 でっかい大仏(奈良時代)/貴族のやしき(平安時代) みんなの市場(鎌倉時代)/金銀の寺(室町時代) 忍者だらけの城(安土桃山時代) サムライ大集合(安土桃山時代) とのさま行列(江戸時代) 江戸の町(江戸時代)/せまる黒船(江戸時代) ハイカラ通り(明治時代)
ISBN: 9784756256591ASIN: 4756256597
作品考察・見どころ
本作の真髄は、不可視の存在を光で暴くという、知的好奇心と遊び心を融合させた重層的な演出にあります。歴史の影に潜む妖怪たちは、かつての人々が世界をどう解釈し、何に畏敬の念を抱いていたかを示す「記憶の化身」です。ブラックライトが照らし出すのは、単なる隠れキャラではなく、各時代の混沌とした活気と、日本人の精神性の変遷そのものなのです。 現代を象徴する少年と異界の住人が手を取り合う構図は、合理主義と空想の和解をも予感させます。卑弥呼から黒船まで、激動の場面を「遊び」として体験することで、読者は歴史を自分たちと地続きの躍動する舞台として再発見するでしょう。歴史の深淵を覗くスリルと、見えないものへの愛着を育む、極めて贅沢なエンターテインメントです。

