あらすじ
わたしの自由は、ここから加速する。
お金の使い所、物価高、PMS、更年期、結婚するのか、子供は産むのか……
胸の奥でくすぶる不安の正体を、一緒に探ってみませんか?
漫画家の藤波夏帆は、『月収十五万円、六畳一間で夢をかなえる』でデビューして以来、節約・ライフスタイルエッセイを中心に、そこそこの人気を保ってきた。
だが38歳を前に、これまでの作品で伝えてきたメッセージや世間でのイメージ、そして脚本家の彼氏との間にズレを感じ始める。
自分が本当に描きたいものは、何だろう。
新連載に向けて始めた取材と観察は、やがて夏帆の生活にも波を起こし始め……。
わたしの自由は、ここから加速する。
生活も身体も変わり、生き方が様々に分岐する時。
エッセイ漫画家と女性たちの、恋と、経済と、決意の物語。
【畑野智美デビュー15周年記念作品】
【編集担当からのおすすめ情報】
「女性の30代ってほとんど厄年じゃない?」とは、人生で一度は通る話題だと思いますが、おそらく昔から色々なことに変化が訪れる年代だからなのでしょう。
主人公のエッセイ漫画家・藤波夏帆は37歳。
職業柄、周囲の女性たちを観察しながら、鋭い目線でさまざまなことに気が付きます。
そんな夏帆がたどり着いた新連載のテーマとは……?
30代後半に、
いつか差し掛かる人、今まさにそうだという人、過ぎたがいまだ変化や進路に戸惑い続けている人。
全ての人におすすめできる作品です。
作品考察・見どころ
畑野智美は、女性の心の揺らぎを鋭利なメスで切り取る名手です。本作は三十代後半という、社会的期待と肉体の変容に喘ぐ世代のリアルを極限まで凝縮しています。将来への漠然とした不安という「痛み」を、自立した「自由」へと転換させていく鮮烈な筆致は、読者の魂に火を灯す圧倒的な熱量に満ちています。 映像作品が日常の風景を鮮明に可視化したのに対し、原作の真髄は主人公・夏帆の内省に宿る「テキストならではの濃度」にあります。活字を通して彼女の思考の深淵を追体験することで、映像で得た感動はより多層的なものへと昇華されるでしょう。人生の手綱を自ら握り直そうとする彼女の決意は、閉塞感を抱く全ての人の背中を熱く押してくれるはずです。