あらすじ
『悪人』『路』『怒り』『国宝』の吉田修一が放つ
新次元の群像ドラマ、文庫化!
ビール会社の営業課長、明良。
部下からも友人からも信頼される彼の家に、謎めいた贈り物が?
都議会議員の夫と息子を愛する篤子。
思いがけず夫や、ママ友の秘密を知ってしまう。
TV局の報道ディレクター、謙一郎。
香港の雨傘革命や生殖医療研究を取材する。結婚を控えたある日……
2014年の東京で暮らす3人の選択が、
未来を変えていく。
驚愕の最終章を見逃すな!
「週刊文春」連載長編。
「文春砲」が火を噴く中で生れ、激しい賛否を呼んだ傑作!
吉田修一流リアリズムの大きな挑戦ーー(解説・阿部公彦)
ISBN: 9784167912208ASIN: 4167912201
作品考察・見どころ
吉田修一が到達した新境地とも言える本作は、平穏な日常のすぐ隣に潜む底知れぬ亀裂を、冷徹かつ叙情的に描き出しています。東京に生きる三人の男女が抱える空虚さと、彼らが図らずも直面する歴史的転換点。その鮮やかなコントラストが、個人の人生がいかに巨大な世界の一部であるかを、私たちの心へ痛烈に突きつけます。 特筆すべきは、物語を単なる群像劇に留めない衝撃の幕切れです。文壇を揺るがしたその結末は、読者がそれまで見ていた景色を根底から一変させ、小説という表現の限界に挑むかのようです。今、この不確かな時代に「橋」を渡る勇気と代償を問う、圧倒的なリアリズムと熱量をぜひ肌で感じてください。