あらすじ
ISBN: 9784087458343ASIN: 4087458342
ポルトガルのビーチでパトカーに乗せられ、新宿ゴールデン街でなぜかフィンランドのヘヴィメタバンドと意気投合し、仕事場では愛する猫に癒されるー。それら全てが作家・吉田修一の一日。そして、『悪人』『怒り』などベストセラーを生み出し続ける彼の素顔なのだ。ANAグループ機内誌『翼の王国』の人気連載をまとめたエッセイ集第三弾。本書を手に取ったあなたは、きっと旅に出たくなる。
吉田修一という稀代の作家が紡ぐ本作は、日常を文学へと昇華させる「眼差し」の記録です。重厚なドラマを執筆する鋭利な知性が、旅先のポルトガルや新宿で見せるのは、驚くほど軽やかで慈愛に満ちた素顔。その飾らない言葉の端々には、傑作を生み出すための静かな観察眼と、世界への深い好奇心が満ち溢れています。 平穏な生活が異国の風景と溶け合い、物語の種へと変わる瞬間を追体験できる贅沢さは、エッセイという形式ならではの醍醐味です。著者の柔らかな思考に触れるうちに、私たちはいつしか自分自身のありふれた明日をも、一編の美しい物語として慈しみたいという情熱に突き動かされるはずです。