あらすじ
ISBN: 9784059164265ASIN: 4059164267
日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第20巻は谷崎潤一郎。初期の「少年」「神童」「異端者の悲しみ」、中期の「吉野葛」「蘆刈」「春琴抄」、後期の「少将滋幹の母」「夢の浮橋」他、各時期の谷崎文学の神髄を示す計9作品を収録。
谷崎文学の真髄は、美と官能、そして残酷さが織りなす「永遠の女性像」への執念にあります。初期の倒錯から「春琴抄」の献身的な隷属性、晩年の「夢の浮橋」が描く母性への憧憬まで、変幻自在な文体で人間の本能をえぐり出します。その筆致は甘美な毒のように読者の理性を麻痺させ、究極の耽美主義へと誘うのです。 数多の映像化作品が美を具現化する一方で、原作の凄みは文字の余白に宿る官能性にあります。活字で描かれる暗闇や肌の質感は、読者の想像力で無限に膨らみ、映像を超えた濃密なエロスを構築します。視覚的な補完と、テキストならではの深遠な心理描写を往復することで、谷崎が求めた美の迷宮をより深く堪能できるはずです。

谷崎 潤一郎 は、日本の小説家。明治末期から昭和中期まで、戦中・戦後の一時期を除き終生旺盛な執筆活動を続け、国内外でその作品の芸術性が高い評価を得た。日本芸術院会員、文化功労者、文化勲章受章者。ノーベル文学賞候補者。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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