松澤くれは/『都市伝説解体センター』(墓場文庫)/集英社ゲームズ
大人気ゲームの小説版、完結編!「都市伝説解体センター」の新米調査員・福来あざみ。センター長の廻屋渉の指示の下、「ベッドの下の男」「ブラッディメアリー」「異界」という三つの都市伝説にまつわる事件の謎を解決=「解体」してきた。それぞれの事件の現場には、事件を予言した「イルミナカード」というカードがいつも残されていた。事件の裏に、何者かの意図が隠されているーーあざみが辿り着く真相とは!? 完結編。
本作の真髄は、怪異の解体を通じて現代人の孤独や願望を浮き彫りにする点にあります。虚構が現実を侵食する恐怖の根源を暴く構成は圧巻で、謎が明かされる瞬間、記号としての都市伝説が血の通った悲劇へと昇華される。完結編に相応しいその衝撃は、読み手の理性を激しく揺さぶります。 原作ゲームの緊張感に対し、小説版は登場人物の内面を深く掘り下げ、重厚な情緒を与えています。活字特有の心理描写が、画面越しには見えなかった事件の裏側に深い奥行きを与えます。両メディアを往還することで完成する、物語の真なる姿をぜひ堪能してください。
松澤 くれは は、日本の男性演出家、脚本家、小説家。富山県出身。劇団<火遊び>代表。妻は女優の齋藤明里。