あらすじ
ISBN: 9784041109748ASIN: 4041109744
耽美、マゾヒズムに彩られた谷崎文学の原点。初期代表作8篇を集めた作品集。
谷崎潤一郎の初期短編集である本書は、美学とマゾヒズムが交錯する耽美主義の極致です。特に「刺青」に代表される、肌を蹂躙し運命を反転させる執念は、言葉によって立ち上がる凄絶な官能美に満ちています。読者は著者の端正な文体を通じ、加害と被害が渾然一体となる背徳的な恍惚へと誘われるでしょう。 映像化作品と比較すると、その魅力はさらに際立ちます。映像が「視覚的な美」を提示する一方で、原作は皮膚の質感や倒錯した内面を読者の脳内に直接描き出します。実写の妖艶な世界観に、活字ならではの濃密な心理描写が加わることで、谷崎が求めた絶対的な美が重層的に完成するのです。

谷崎 潤一郎 は、日本の小説家。明治末期から昭和中期まで、戦中・戦後の一時期を除き終生旺盛な執筆活動を続け、国内外でその作品の芸術性が高い評価を得た。日本芸術院会員、文化功労者、文化勲章受章者。ノーベル文学賞候補者。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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