あらすじ
ISBN: 9784041165041ASIN: 4041165040
自分の人生は自分が主役。本当に? 二流大学の三流学部を卒業した僕は、予期せず一流企業に入社を果たす。晴れて安泰と思いきや、時代遅れの激務に息も絶え絶え。「逃げたかったら逃げればいい」と他人は言うが、恋人が妊娠したことで、僕は退職届をひっこめざるを得なかった。この社会で足掻く大人たちを描く群像劇は、あなたに手向ける大きな花束になった。涙、笑い、励まし……。すべて詰まった、あなたの心を満たす物語。
新橋ランナウェイ
北新宿ジュンジョウハ
成城ウィキペディエンヌ
十条セカンドライフ
二子玉ニューワールド
碑文谷フラワーチャイルド
解説 瀧井朝世
早見和真が描くのは、人生の主役になれず社会の激流に呑み込まれそうになる「凡庸な私たち」の肖像です。過酷な現実や予期せぬ転機に翻弄される人々の内面を、鋭い観察眼と溢れる慈愛で描き出す手腕は圧巻です。東京の各街で交錯する群像劇は、諦念の先に見える微かな希望を鮮やかに切り取っています。 本作の本質は、社会的な成功という物差しを捨て、自分自身の生をいかに肯定するかという問いにあります。登場人物たちの葛藤が自分事として重なり、読後には美しい花束を受け取ったかのような救済を感じるはずです。現代を生きるすべての人への力強いエールであり、魂を震わせる至高の文学体験です。