カツセマサヒコ/山内マリコ/恩田陸/早見和真/結城光流/三川みり
猫派も犬派も大満足! もふもふアンソロジー。けなげで忠実な犬、気まぐれで愛くるしい猫。そんな彼らの物語がここに集結! 人間の言うことなんて聞くわけもない猫に振り回されて大切なことを思い出す「昨日もキーボードがめちゃくちゃになりました」、誰が死んでも泣くことの出来なかった青年の直面した愛犬の死「笑う門」他、8名の作家による笑えて泣けて、ホラーもミステリーも詰まったニャンともワンだふるなアンソロジー。
このアンソロジーの真髄は、犬や猫という「異者」の視点を通じて人間の孤独や救済を浮き彫りにする点にあります。カツセマサヒコや恩田陸ら豪華執筆陣が描くのは、愛くるしさの裏側に潜む生と死のリアリティです。彼らの柔らかな毛並みに触れる瞬間、読み手は自身の内側に潜む硬い鎧が解けていくような、極上の文学的カタルシスを覚えるでしょう。 ホラーからミステリーまで、本作は言葉の通じない存在との交流がいかに人間の傲慢さを打ち砕き、慈しみを呼び覚ますかを証明しています。単なる癒やしを超え、喪失を抱える現代人の魂を鋭く揺さぶる一冊です。物語の端々に宿る命の体温を感じながら、贅沢な思索の旅へと誘われること間違いありません。
早見 和真 は、日本の小説家。