あらすじ
大量破壊兵器の衰退に伴い台頭した近接戦闘兵器体系・機甲兵装。『龍機兵』と呼ばれる新型機を導入した警視庁特捜部は、その搭乗要員として姿俊之ら3人の傭兵と契約した。閉鎖的な警察組織内に大きな軋轢をもたらした彼らは、密造機甲兵装による立て篭もり事件の現場で、SATと激しく対立する。だが、事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた...“至近未来”警察小説を描く実力派脚本家の小説デビュー作。
ISBN: 9784150309930ASIN: 4150309930
作品考察・見どころ
月村了衛が放つ本作は、単なるSFアクションの枠を遥かに超えた、冷徹なリアリズムに貫かれた究極の警察小説です。巨大兵器という空想の産物を、緻密な組織論と重厚な政治的駆け引きの中に組み込むことで、虚構が現実を侵食するような圧倒的な没入感を生み出しています。 特筆すべきは、硬直化した警察というシステムと、そこに放り込まれた傭兵という異質な個が衝突する極限の人間ドラマです。脚本家出身の著者ならではの鋭利な台詞回しが、至近未来の闇と、背負った過去に殉じる者たちの痛切な矜持を鮮烈に描き出します。組織の軋轢の中で火花を散らす魂の叫びに、読者は必ずや魂を揺さぶられることでしょう。










