宮部みゆき
寿退社後に婚約破棄されたアツコが、行く当てもなく乗り込んだ路線バスの終点で見たもの。学級閉鎖で留守番中のアタル君が巻き込まれた不可思議な事件。自殺同然の事故で兄を亡くした妹が、偶然出会った女子中学生。俳句から着想を得て生まれた物語は、十七音の枠を超え、色彩豊かな無限の世界へ広がってゆく。人生の機微を掬い取るように描く、怖くて、切なくて、涙を誘う、極上の短編集。※『ぼんぼん彩句』(角川書店/2023年刊行)改題※
宮部みゆき氏の筆致が冴える本作は、わずか十七音の俳句から無限の情景を紡ぐ魔法のような短編集です。日常の裂け目に潜む不可思議と、孤独を包む慈愛の視点。俳句という省略の美から芳醇なドラマを掘り起こす手腕には文芸の真髄が宿っています。読者は言葉の裏に流れる色彩に触れ、魂が浄化されるような体験をするでしょう。 映像化により、原作の静謐な空気感は鮮烈な叙情性を纏いました。活字が描く深い心理描写と、映像が補完する臨場感。この両者が共鳴することで、物語に込められた再生のテーマは一層の輝きを放ちます。二つの表現が溶け合うことで生まれる重層的な感動は、私たちの心に消えない希望の花を咲かせてくれるはずです。
宮部 みゆき は、日本の小説家。東京都江東区生まれ。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
映像化情報を読み込めませんでした(著者の権利情報など)。