あらすじ
ISBN: 9784309412429ASIN: 4309412424
「いっせーのせっ!」―楽しげなかけ声とともに、女子高生54人が、新宿駅のホームから、電車に飛び込んだ。だがそれは、始まりにすぎなかった。自殺の連鎖は、またたく間に、全国に広がっていく。様々な憶測が飛びかうなか、やがて“自殺クラブ”の存在が、浮かび上がって...世界的映画監督・園子温による傑作小説。
園子温監督による本作は、単なるショッキングなホラーを超えた、現代社会の空虚さを抉り出す鋭利な刃です。集団自殺という極限の状況を通じて、著者は「自分自身との繋がり」を喪失した人々の孤独を鮮烈に描き出します。論理を超えた狂気の中にある実存的問いかけこそが文学としての見どころであり、読者の魂を激しく揺さぶります。 実写映画版が視覚的な惨劇で五感を刺激するのに対し、この小説版はテキストならではの濃密な心理描写で内面を侵食します。映像では表現しきれなかった思想的背景を言葉で補完することで、両メディアを横断した時に初めて、この物語が放つ真の「絶望と希望」の全貌が浮き彫りになるのです。
