本作は、映画への偏執的な愛と血飛沫が舞う抗争が交錯する、狂気と歓喜のエンターテインメントです。園子温監督の過剰なエネルギーが、創作という地獄に魂を売った表現者の業を鮮烈に描き出します。長谷川博己演じる映画狂の熱量は凄まじく、星野源や二階堂ふみの瑞々しい狂気と共に、理屈を超えた衝動が観る者の胸を焦がします。
命を懸けて最高の一本を撮ろうとする姿は、表現の本質的な喜びを突きつけます。國村隼や堤真一ら名優が血の海で踊るクライマックスは、まさに映画という魔法への讃歌。暴力さえも祝祭に変える圧倒的肯定感に、魂が震えるほどの興奮を覚えるはずです。