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本作の真髄は、謎解きという様式を借りて「究極の無駄」を慈しむ脱力系の美学にあります。三木聡監督らが仕掛ける執拗な小ネタは、物語の本筋を食うほどの輝きを放ち、観る者を中毒的な迷宮へ誘います。時効後の事件を趣味で追うという、生産性とは無縁の行為を肯定した本作は、刑事ドラマの概念を根底から覆す快作です。 オダギリジョーの浮世離れした佇まいと、麻生久美子の爆発的なコメディセンスが融合した掛け合いは、映像の「間」を支配する魔法のようです。真実を暴く正義よりも、滑稽で愛おしい人間たちの営みを愛でる。その優しくも毒のある眼差しこそが、放送から時を経ても色褪せない、本作が誇る熱狂的な魅力の本質なのです。
脚本: 黒澤明 / Gohei Namiki / Nobumitsu Kanze
音楽: 服部正
制作会社: TOHO