あらすじ
江戸川 乱歩 著 A5判 468ページ 価格3,500円+税 ISBN978-4-86251-488-2 シリーズ第1巻「怪人二十面相」。江戸川乱歩が創作した架空の大怪盗、怪人二十面相の初登場作品である。そのころ東京中では、二十面相の噂で持ちきりだった。そんな中、大物実業家・羽柴壮太郎に届いた一通の予告状。差出人は「二十面相」。変装が得意で、二十の顔をもつ怪人二十面相と名探偵明智小五郎と助手の小林少年との推理対決が始まる。 目次 怪人二十面相 はしがき 鉄のわな 人か魔か 魔法使い 池の中 樹上の怪人 壮二君のゆくえ 少年探偵 仏像の奇跡 おとしあな 七つ道具 伝書バト 奇妙な取りひき 小林少年の勝利 おそろしき挑戦状 美術城 名探偵明智小五郎 不安の一夜 悪魔の知恵 巨人と怪人 トランクとエレベーター 二十面相の逮捕 「わしがほんものじゃ」 二十面相の新弟子 名探偵の危急 怪盗の巣くつ 少年探偵団 午後四時 名探偵の狼藉 種明かし 怪盗捕縛 著者プロフィール 江戸川 乱歩(エドガワ ランポ) 1894(明治27)―1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。 大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。 あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。 主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。
映画・ドラマ版との違い・考察
乱歩が放つ「怪人二十面相」の真髄は、単なる勧善懲悪を超えた、変装という行為への哲学的陶酔にあります。二十の顔を持つ男と名探偵明智小五郎が繰り広げる知略の応酬は、読者の想像力を極限まで刺激し、目に見える真実を疑う快感を与えてくれます。文章で描かれる怪人の鮮やかな消失と出現は、文字という媒体だからこそ成立する、美しくも妖しい幻想美を内包しているのです。 本作は実写やアニメで幾度も映像化されていますが、原作テキストの魅力は、怪人の正体が読者の脳内で無限に形を変え続ける点にあります。映像版が具体的な視覚的カタルシスを提供するのに対し、原作は読者自身の恐怖と好奇心を鏡のように映し出します。活字で味わう明智の怜悧な推理と少年探偵団の躍動は、メディアの枠を超えた普遍的な興奮を、今なお瑞々しく私たちに突きつけてくるでしょう。



























































