あらすじ
ISBN: 9784860521172ASIN: 486052117X
『崖の上のポニョ』から最後の長編監督作品『風立ちぬ』まで、スタジオジブリ作品と変わりゆく時代、そして自分自身を語った4本のロング・インタビュー。監督としてのスタート地点に立った初演出作品『未来少年コナン』と長編監督デビュー以前のキャリアを語った2本も同時収録した宮崎駿の決定版インタビュー集、第2弾!
本書は、稀代の表現者・宮崎駿が自らの魂の変遷を赤裸々に吐露した、血の通った思想書です。『崖の上のポニョ』から『風立ちぬ』へと至る軌跡は、混迷する時代に対し一人の作家がいかに抗い、絶望の淵でなお「生きねばならぬ」と叫び続けたかの凄絶なドキュメントと言えるでしょう。 映像が圧倒的な色彩で世界を祝福する一方で、この対話録はその裏側に潜む表現者の孤独や葛藤を克明に浮き彫りにします。テキストで監督の肉声に触れることで、スクリーン上の美しさは重層的な哲学を帯び、読者は物語の背景にある「創作という名の業」を深く知ることになります。これこそが、視覚体験を真の思索へと変える究極の補助線なのです。

アニメーションという枠組みを超え、現代の神話を作り続ける至高の語り部、それが宮崎駿です。東映動画での下積み時代、「ガリバーの宇宙旅行」で自ら提案したラストシーンが採用された瞬間から、彼の伝説は静かに始まりました。「ルパン三世 カリオストロの城」で鮮烈な長編監督デビューを飾り、続く「風の谷のナウシカ」の成功を機に盟友・高畑勲らとスタジオジブリを設立。それ以来、彼は日本映画界の興行記録を次々と塗り替え、ついには「千と千尋の神隠し」で米アカデミー賞を受賞するなど、ウォルト・ディズニーらと比肩する世界的巨匠としての地位を不動のものにしました。 宮崎の描く世界は、常に自然と技術の葛藤、そして容易には到達できない平和への祈りに満ちています。彼の物語を牽引するのは、ステレオタイプを排した強靭な意志を持つ少女たちであり、絶対的な悪を置かずに敵対者にも慈悲深い葛藤を持たせる重層的な人間描写は、観る者の倫理観を深く揺さぶります。FindKeyの統計によれば、計94作品に及ぶ膨大なキャリアを通じて平均評価は星7.2という驚異的な安定感を誇り、アドベンチャーやファミリーというジャンルを芸術の域へと昇華させました。緻密な手書きアニメーションへの執念と、資本主義への批判的眼差し。その相反する情熱が結実した一本一本の映画は、時代を超えて世界中の人々の心に深く根を張り続けています。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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