高畑勲という巨大な知性と、彼に翻弄されながらも極限の表現を追い求めるスタッフたちの凄絶な記録です。本作の本質的な魅力は、単なる制作過程の紹介に留まらず、表現者が命を削って美を産み落とす瞬間の、あまりにも生々しい痛みを映し出している点にあります。高畑監督の妥協なき追求がアニメーションの常識を破壊し、新たな地平を切り拓く様は、一つのドラマを超えた神話的な迫力に満ちています。
見どころは、久石譲や男鹿和雄といった超一流の才能がぶつかり合い、火花を散らす知の饗宴です。完成の見えない混沌の中で、いかにしてあの奇跡のような躍動が生まれたのか。創造という行為に潜む残酷さと崇高さを突きつける本作は、映画を愛する全ての者にとっての魂の教典となるでしょう。一秒たりとも目が離せない、創作の最前線の輝きをぜひ目撃してください。