あらすじ
ISBN: 9784103750123ASIN: 410375012X
事件の封印が次々と解かれていく。私たちは真実に一歩ずつ近づいているはずだ。けれど、何かがおかしい。とんでもないところへ誘き寄せられているのではないか。もしかしたら、この裁判は最初から全て、仕組まれていた―?一方、陪審員たちの間では、ある人物への不信感が募っていた。そして、最終日。最後の証人を召喚した時、私たちの法廷の、骨組みそのものが瓦解した。
宮部みゆきが描く本作の真髄は、謎解き以上に、良心と欺瞞が交錯する「魂の再生」にあります。大人が逃げ出した真実に対し、子供たちが自ら法廷を築き向き合う壮絶な覚悟。言葉の重みに震える、読者の倫理観を激しく揺さぶる文学的挑戦状です。 映像版では瑞々しい演技が結実していますが、原作には映像で零れ落ちる微細な心理描写が執拗に編み込まれています。行間の孤独をテキストで深く味わい、その後に映像のダイナミズムに触れる。この相乗効果こそが、偽証の裏にある真実をより残酷で美しいものへと昇華させるのです。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。