宮部みゆき
哲と直は中学生の双子の兄弟。両親はそれぞれに駈け落ちして家出中。なかよくふたりで暮らす家に、ある日、プロの泥棒が落っこちてきた!いやいやながらも、双子の父親がわりをさせられる泥棒。そんな3人を巻きこんで、不思議な事件やできごとがつぎつぎにおこります。ドキドキ、ワクワク、笑って泣いて、最後はほろり。ユーモアミステリーのロングセラーにして大傑作!小学上級から。
宮部みゆきが描く本作の本質は、血縁を超えた擬似家族が育む切実な絆にあります。偶然から始まった三人暮らしは、欠落を抱えた者たちが互いの孤独を埋める救済の物語。軽妙な筆致の中に潜む深い慈しみと社会への鋭い視点こそが、単なるミステリーを超えた本作の真の魅力です。 映像版では三人の掛け合いが賑やかに描かれますが、原作の真骨頂は「俺」の独白に宿る皮肉と優しさの塩梅にあります。活字ならではの深い内面描写と映像の躍動感が響き合うことで、この物語はより鮮烈な感動へと昇華されます。二つのメディアが放つシナジーを、ぜひ全身で体感してください。
宮部 みゆき は、日本の小説家。東京都江東区生まれ。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。