あらすじ
【人気シリーズ、第21弾!】 花陽と麟太郎の結婚式も終えた夏の終わり。 以前イギリスでお世話になったロンドン警視庁のジュン・ヤマノウエが、ハネムーンで来日してに泊まることに。そんななか、研人がCMソングで共演した小松稚奈さんの日暮里にある実家から、有名イギリス人画家の行方不明になっていた絵画が見つかった。 日系イギリス人であるジュンのお父さんは日暮里にかつて住んでいたという話もあり......。 深まる謎を調べることに。 事件、謎、出会い、別れ、新たな命あり。 堀田家は、いつもバタバタ。 まだまだ続くよ、シリーズ第21弾。 【著者プロフィール】 小路幸也(しょうじ・ゆきや) 北海道生まれ。広告制作会社退社後、執筆活動へ。2002年、『空を見上げる古い歌を口ずさむ』で第29回メフィスト賞を受賞して作家デビュー。代表作「東京バンドワゴン」シリーズをはじめ、「旅者の歌」「札幌アンダーソング」「国道食堂」「花咲小路」シリーズなど著書多数。
作品考察・見どころ
小路幸也が描く本シリーズの真髄は、血縁を超えた絆が奏でる多幸感溢れるアンサンブルにあります。二十一作目の本作でも、古本屋という舞台が過去と現在、異国と日本を繋ぐハブとなり、読者を温かな体験へ誘います。日常の謎を解くプロセスは、個性が家族として共鳴し合う奇跡を鮮やかに描き出し、人への信頼という普遍的なテーマを深化させています。 映像版では下町の情緒が視覚的に補完されましたが、原作の醍醐味は行間に漂う音楽的なリズムと、多層的な心理描写にこそ宿っています。活字ならではの語り手の温かな視点は、映像で物語を知った方の心にも新たな感動を呼び起こすでしょう。重層的に積み重なる家族の歴史が、ページをめくるたびに読者の魂を深く癒し、至福の読書時間を提供してくれます。
