小日向文世アメリカへ行く。
あらすじ
ISBN: 9784835617466ASIN: 4835617460
主演映画『サイドウェイズ』は、なんとオールアメリカロケ!日本と異なる撮影スタイル、言葉の通じないスタッフ、ワイナリーでの美味しい体験、個性的な共演者―撮影でのドキドキワクワクのエピソードや、現場で感じたアレコレが撮影日記になりました!小日向文世・撮影の現場PHOTOも掲載。これまでの役者人生を振り返る自伝的エッセイも必見です。

優しい微笑みの裏に底知れぬ狂気を潜ませ、時に観客を包み込むような慈愛を見せる小日向文世は、現代日本映画界において「カメレオン俳優」という言葉を最も高潔な形で体現する至宝です。かつて劇団オン・シアター自由劇場で長年舞台に立ち、実力派として研鑽を積んだ彼は、映像の世界でその名が刻まれるまで長い雌伏の時を過ごしました。しかし、ひとたびスクリーンに現れれば、温和なコヒさんの愛称からは想像もつかないほど多層的なキャラクターを演じ分けてきました。公式な記録が示す通り、そのキャリアは低予算のクライムスリラーからJホラー、さらには声優としての活動まで多岐にわたり、ジャンルの境界を軽やかに飛び越える柔軟性を持ち合わせています。 これまでに関わった作品数は200を超え、平均評価7.0という驚異的な安定感は、彼がいかに作品のクオリティを底上げする「確かな重石」であるかを物語っています。得意とするドラマ、コメディ、ミステリーの三極において、彼は主役を凌駕するほどの静かな熱量で観る者の心を揺さぶります。権力に屈する小市民から、冷酷非道な黒幕まで、彼が演じる人物には常に人間臭い生のリアリティが宿ります。203という出演実績は、単なる多作の記録ではありません。それは日本映画の歴史が、彼の変幻自在な演技というパレットを必要とし続けてきた証左であり、彼が画面に映るだけで物語に奥行きと信頼が生まれるのです。銀幕に魔法をかけ続けるこの稀代の俳優は、これからも私たちの想像力を超える姿を見せ続けてくれるに違いありません。