あらすじ
パソコンの周辺機器の製造販売をする一部上場企業ワンダーエレクトロニクス。その本社ビルの最上階には、会社の最高意思決定機関、常務取締役会がある。ある日、二人の男が専務の松方健二郎(段田安則)に呼ばれその秘書室に配属される。竜崎ゴウ(唐沢寿明)は、大阪支社で支社長をしていた男。有能な秘書で、経営にも口を出せる頭脳派。彼が秘書室長に抜擢された。もう一人、真行寺アユム(反町隆史)は、二枚目の優しい男。東京営業所勤務で、ショールームの女の子たちを持ち前のマスクで仕切っていた。そんな二人が秘書室に配属された真の理由、それは・・・。
作品考察・見どころ
本作の真髄は、キャストが猛特訓を経て奏でる虚構を超えた音の熱量にあります。上野樹里ら若き才能が、不器用な音から徐々にグルーヴを掴む過程は演技を超えた真実の輝きを放っています。映像のテンポがジャズのビートと共鳴し、観客の心に「音を楽しむ根源的な喜び」をダイレクトに叩き込みます。
理屈ではなく魂を震わせる悦びを肯定する本作は、何かに夢中になる尊さを鮮烈に描き出します。不純な動機から始まった挑戦が、自分たちだけの音を見つけ出す奇跡へと昇華される瞬間は、観る者の身体にリズムを刻み、明日への活力を与えます。今なお色褪せない、最高にハッピーな青春映画の金字塔です。