あらすじ
ISBN: 9784575242607ASIN: 4575242608
2008年日本推理作家協会賞受賞作「傍聞き」で、40万人超の読者を魅了したシングルマザー刑事の啓子と一人娘の菜月。そのコンビが全編の主役を飾る連作短編集が、多くの期待の声に応え遂に刊行!「ザ・ベストミステリーズ2019」に選出された表題作を筆頭に、短編ミステリー作家として不動の地位を築く著者の手腕が存分に発揮された5編。
長岡弘樹氏が紡ぐミステリーの真髄は、冷徹な論理の先に立ち上がる、震えるような人間ドラマにあります。本作は名品「傍聞き」の魂を継承し、刑事の啓子と娘の菜月という、危うくも強固な親子関係を軸に据えています。謎解きの鮮やかさはもちろん、職責と慈愛の間で揺れ動く心の機微が、静謐な筆致で鮮烈に描き出されています。 日常の些細な断片から真実を掬い上げる著者の眼差しは、罪と罰の境界線に佇む人々の「声なき叫び」を浮き彫りにします。ミステリーという枠組みを超え、人と人が向き合うことの尊さを教えてくれる、まさに短編の名手による至極の連作集です。ページをめくるごとに、あなたの心にも深い余韻が響き渡ることでしょう。