あらすじ
闇に葬り去られた政治的取引
警察庁官僚の謎の死、残された暗号、地検、法相、FBI……
矜持を賭け、新聞記者たちが駆ける!
新聞の役目はーーダムを打ち壊すことだ。
渾身の書き下ろし長編
角川春樹事務所30周年&堂場瞬一デビュー25周年記念作品
新鋭の新聞記者・古山孝弘は、かつてコンビで千葉・埼玉連続女児殺害事件の真実を暴いた先輩記者・松島慶太に呼び出された。
松島はがんを患い、定年退職後、自宅で療養中。
松島は余命宣告を受けている、と告白し、古山にあるメモを託した。
メモには暗号のような文章が書かれていて……。
薫陶を受けた先輩が「心残りだ」と告げるその暗号を解き、隠された謎を暴くため、古山の取材が始まる。
ISBN: 9784758415026ASIN: 4758415021
作品考察・見どころ
堂場瞬一が描くのは、組織の軋轢と個人の矜持が火花を散らす極限の人間ドラマです。本作の真髄は、死を目前にしたベテラン記者が遺した「未解決の真実」という重いバトンを受け取った、新鋭記者の魂の震えにあります。単なるミステリーに留まらず、権力の闇に挑むジャーナリズムの狂気にも似た情熱が、読者の胸を熱く焦がします。 「新聞の役目はダムを打ち壊すこと」という言葉が象徴するように、巨大な嘘を暴くための執念が、研ぎ澄まされた文章から溢れ出しています。暗号に秘められた政治的陰謀を解き明かす知的興奮とともに、世代を超えて継承される記者の誇りという普遍的なテーマが深く心に響く、著者二十五周年の集大成と呼ぶにふさわしい重厚な傑作です。