あらすじ
シリーズ累計80万部突破!
ミステリランキング5冠『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、
発売即重版10万部『invert 城塚翡翠倒叙集』に続く待望の第3作目。
犯人視点で描かれる倒叙ミステリの金字塔!
嵐の山荘に潜む若き犯罪者。友人をアリバイ証人に仕立て上げる写真家。
犯人たちが仕掛けた巧妙なトリックに対するのは、霊感によって視えないものを視るという美しい娘、城塚翡翠。
だが、挑むような表情の翡翠の目には涙が浮かぶ。その理由とは。
反転、再び。
あなたは、探偵の推理を推理することができますか?
invert
in・vert
【他】…を逆さにする,ひっくり返す,…を裏返しにする;
〈位置・順序・関係を〉反対にする;〈性質・効果などを〉逆転させる;
inverted detective story:
倒叙推理小説
生者の言伝
覗き窓の死角
ISBN: 9784065405178ASIN: 4065405173
作品考察・見どころ
相沢沙呼が描く本作は、倒叙ミステリの形式を借りて「探偵の正体」を解体する野心作です。城塚翡翠という完璧な美しさと狡知さを備えたヒロインが、犯人の心理を弄び追い詰める様は、知的な快感を超えた恐怖すら伴います。その核心にあるのは、人間が持つ「信じたいものを信じる」という脆弱性への鋭い洞察と、論理による冷徹な救済なのです。 表題作で翡翠が見せる涙は、これまでの仮面を剥ぎ、一人の少女としての孤独を浮き彫りにします。犯人を観察する読者自身が、いつの間にか彼女の視線に射すくめられている逆転の構図が見事です。本作はトリックの巧妙さを超え、観測することの残酷さと真実の重みを克明に描き出した、ミステリの枠に留まらない人間ドラマの到達点と言えるでしょう。


