あらすじ
柳田 國男 著 A5判 448ページ 価格3,500円+税 ISBN978-4-86251-604-6 シリーズ第1巻「遠野物語」は表題作の「遠野物語」のほか「魂の行くへ」「夢と文芸」「書物を愛する道」など14篇を収載している。表題作の「遠野物語」は岩手県遠野地方に伝わる逸話、伝承を記した説話集で、天狗や山男、川童などが紹介されている。 その他、出版や言葉にまつわる作品を収載している。 目次 遠野物語 魂の行くへ 夢と文芸 書物を愛する道 幽靈思想の變遷 予が出版事業 信濃桜の話 祭りのさまざま 兒童語彙解説 祭禮名彙と其分類 服裝語彙分類案 歳棚に祭る神 蒼海を望みて思ふ 幻覚の実験 私から 著者プロフィール 柳田 國男(ヤナギダ クニオ) 1875年(明治8年) – 1962年(昭和37年)。兵庫県生まれ。日本民俗学の開拓者である。 代表作に『遠野物語』、『蝸牛考』、『桃太郎の誕生』『海上の道』などがある。
ISBN: 9784862516046ASIN: 4862516041
作品考察・見どころ
柳田國男の遠野物語は、単なる民話集ではありません。近代化の影で消えゆく日本人の畏怖と郷愁を掬い上げた、比類なき文学的奇跡です。削ぎ落とされた文体は、天狗や河童といった異形の存在を「そこに在る現実」として生々しく現出し、読者の感覚を鋭く研ぎ澄ませます。 本作の真髄は、柳田が冷徹な観察者でありつつ、魂の震えに深く共鳴している点にあります。論考と併せ読むことで、幽霊や夢を介した壮大な精神史の旅が幕を開けます。現代人が忘れた土地の鼓動を再発見させる、魂を揺さぶる情熱的な一冊です。