藤田宜永
宝福喜朗は、そのおめでたい名前とは裏腹に地味で平凡なサラリーマンだ。「福袋の行列に並んで欲しい」。家でのんびりと年を越すはずが、妻と娘にせがまれ、今年は寒空の下へ送り出されてしまった。大晦日、デパート脇に並ぶ喜朗の顔は晴れない―行列する人々の運命が不思議な接点で結ばれていくことも知らず...。さまざまな人生が交錯する、初売りまでの48時間。
藤田 宜永 は、日本の小説家。別名義に入江 香。