角川書店は、日本のエンターテインメント業界において「メディアミックス」という戦略を確立した先駆的な存在です。出版から映画制作までを網羅する独自のビジネスモデルを強みとし、膨大な文芸・漫画IP(知的財産)を核とした映像化において、数々の金字塔を打ち立ててきました。その活動範囲は広く、社会現象を巻き起こした『新世紀エヴァンゲリオン劇場版』や、細田守監督による『時をかける少女』、『おおかみこどもの雨と雪』といった日本を代表するアニメーション作品のプロデュースから、エッジの効いた実写映画まで多岐にわたります。単なる制作会社に留まらず、出版、映像、音楽を重層的に連動させることで作品の価値を最大化させる手腕は、日本映画界における「角川映画」という確固たるブランドを築き上げました。伝統的な物語の力を重んじながらも、常に時代の最先端を行く革新性を併せ持つ同社は、日本文化を国内外に発信し続ける不可欠な知の集積地と言えるでしょう。