あらすじ
シリーズ累計60万部突破!
今村翔吾の原点はここにあり。
侍火消の活躍を描く「羽州ぼろ鳶組」最新刊!
あの大火から18年、再び尾張藩邸を火柱が襲う!源吾の前に、炎の中から運命の男が姿を現わす。
大気を打ち震わす轟音が、徳川御三家尾張藩屋敷に響く。駆け付けた新人火消の慎太郎が見たのは、天を焼く火柱。家屋が爆ぜたと聞き、慎太郎は残された者を救わんと紅く舞い踊る炎に飛び込んだーー。新庄藩火消頭松永源吾は、尾張藩を襲った爆発を知り、父を喪った大火を思い出して屈託を抱く。その予感は的中。源吾の前に現われたのは、18年前の悪夢と炎の嵐だった。
ISBN: 9784396345945ASIN: 4396345941
作品考察・見どころ
今村翔吾の筆致は、まるで紙面から熱風が吹き抜けるような躍動感に満ちています。本作は単なる時代小説の枠を超え、火という自然の猛威と、それに抗う人間の矜持が激突する魂の叙事詩です。言葉一つひとつが火の粉のように舞い、読者の胸に直接火を灯すような圧倒的な熱量は、まさに今村文学の真骨頂といえるでしょう。 描かれるのは、十八年前の因縁という重厚なテーマです。過去の傷跡を抱えながら、次世代へ何を託すべきか。松永源吾という男の生き様を通して、運命に翻弄されながらも立ち向かう「不屈の精神」が美しく昇華されています。爆炎の中で交錯する情熱と覚悟の物語は、私たちが忘れかけている熱き鼓動を呼び覚ましてくれるはずです。