あらすじ
最後の晩餐は、カレーライスに西瓜を一片、それに冷たいコップの水一杯と決めていたのだ――(「私的カレー雑考」安西水丸より)。 千差万別、誰もが自分だけの「あの味」をもつ、日本の国民食「カレーライス」。 豪華作家陣が甘くて辛い思い出を綴るエッセイアンソロジー! (カバーイラスト&挿絵 CURRYKKO) 【目次より抜粋】 ・浅田次郎「華麗なるカレー」 ・嵐山光三郎「カレーは家庭のドラマである」 ・安西水丸「私的カレー雑考」 ・須賀しのぶ「ちくわはシーフードに入りますか?」 ・辻村深月「初めてのカツカレー」 ・中島京子「共栄堂・6時。」 ・水野仁輔「黄色くないカレーの謎」 ・穂村弘「「どっちかカレー」現象」 (順不同)
ISBN: 9784122075924ASIN: 4122075920
作品考察・見どころ
カレーという一皿に凝縮された、書き手の人生の機微を味わう極上のアンソロジーです。浅田次郎や辻村深月らによる筆致は、単なる食レポを超え、一匙の湯気の向こうに個々の孤独や団らんを鮮やかに描き出します。普遍的なカレーという題材が、文学の力で芳醇なドラマへと昇華されている点に、本作の本質的な魅力があります。 十人十色の「あの味」を巡る文体は、読者の脳内に鮮烈な香りと記憶を呼び覚まします。ユーモアから静謐な回想まで、多様な感性が交錯する贅沢な本作は、読後、いつもの食卓を特別な物語へと変えてくれるでしょう。ページを捲るたびに知的好奇心が刺激される、まさに五感で愉しむべき至高の一冊です。