中央公論新社
安倍晋三元首相の未公開インタビューを収録した『安倍晋三回顧録』は、3カ月余で27万部を突破し、社会現象となった。 とはいえ、多くの回顧録がそうであるように、本書もまた「安倍史観」である側面は否めない。だからこそ、聞き手を務めた橋本五郎氏は、本書を安倍元首相が歴史の法廷に提出した「陳述書」であり、「たたかれて、たたかれて、鍛えられる鋳造品」と位置づけたのだ。 回顧録の刊行を機に、安倍政権の内実について証言する人々も多数、出始めている。 立場や主義主張を越えて考察する『安倍晋三回顧録』公式副読本を刊行する。
本書は、一国のリーダーが残した「遺言」とも言える回顧録を、多角的な視点から叩き鍛え上げる知の冒険です。単なる政治解説に留まらず、権力の中心にいた人物の孤独や彼が語らなかった空白の行間を埋めていくプロセスには、第一級のノンフィクションが持つスリリングな興奮が宿っています。 「安倍史観」という一つの物語に対し、他者の証言や多義的な解釈をぶつけることで、歴史という巨大な鋳造品が形作られていく様は圧巻です。立場を超えた言論が火花を散らす本書は、私たちが生きる現代という時代の輪郭を情熱的に照らし出す、極めて文学的な深みに満ちた一冊と言えるでしょう。
株式会社中央公論新社(ちゅうおうこうろんしんしゃ)は、日本の出版社である。読売新聞グループ本社の傘下。略称は中公(ちゅうこう)。