本作の真髄は、狂騒の裏側に潜む剥き出しの情熱にあります。井上堅二氏の緻密な構成と吉岡公威氏の躍動する筆致は、過激なギャグの応酬を、胸を締め付けるほど切実な青春の風景へと昇華させます。第22巻で描かれる、想いが真正面からぶつかり合う瞬間は、滑稽であればあるほど、その奥にある魂の輝きを鮮烈に際立たせています。
単なる大学生活の戯画化に留まらず、不器用な若者たちが「いま」を全力で肯定しようともがく姿は、読者の心の深淵を揺さぶります。爆笑の果てにこそ真実の感情が宿ることを証明する本作は、青春という季節が持つ残酷なまでの美しさを描き切った、至高の群像劇と言えるでしょう。