あらすじ
太田垣康男が描く、新しい“一年戦争”!!
人類が、増えすぎた人口を宇宙に移民させることで始まった「宇宙世紀」。そして宇宙世紀0079年、地球から最も遠い宇宙都市・サイド3が「ジオン公国」を名乗り、地球連邦政府に対し独立を宣言。戦争を挑んだ。開戦から一年近くが経つ現在、大規模な戦争により破壊されたスペースコロニー(人工の大地)や戦艦の残骸が大量に舞う暗礁宙域・通称“サンダーボルト宙域”では、制宙権を握るジオン公国軍と、奪還を目指す地球連邦軍による激しい戦いが行われていたーーー。
『MOONLIGHT MILE』でリアルな宇宙開発を舞台にロマンを描く太田垣康男が、自らのルーツである『機動戦士ガンダム』に挑戦! 驚愕のメカ描写、太田垣流リアリズムを背景に激突する、蒼き主人公たちの躍動に注目を!!
【編集担当からのおすすめ情報】
“ビッグコミックスペリオールでガンダム”というと、唐突な印象を持たれる方も多いかもしれませんが、10年以上に渡り『MOONLIGHT MILE』という骨太な宇宙開発漫画を連載し続けてきた太田垣先生にとって、『機動戦士ガンダム』は自らのルーツともいうべき大切な作品でした。そしてその深い愛を知っていた私たち編集部からしてみると、タイミングもあるとはいえ、太田垣先生がガンダムを描くことは何か必然的な道筋だったように思います。舞台は一年戦争。圧倒的な画力で描かれるオリジナルアレンジのモビルスーツと、太田垣作品特有のリアリズム(漂うオイルの匂い!)、そして愛が詰まった渾身の作品を是非お楽しみください。
作品考察・見どころ
太田垣康男が描き出すのは、正義と悪が泥濘の中で混迷する極限の戦場です。本作の本質は、戦争という狂気における「身体の欠損」と「魂の救済」の相克にあります。ジャズの調べに乗せて生への執念を刻む物語は、単なるSFを超え、人間の業を焙り出す重厚な叙事詩へと昇華されています。 映像版が音楽との同期で戦闘の刹那を鮮烈に彩るのに対し、原作には圧倒的な画圧と行間に滲む深い心理描写があります。アニメの躍動感と、漫画が一線一線に込めたキャラクターの悲哀。両メディアを往復することで、サンダーボルト宙域に響く不協和音は、より重層的な衝撃として読者の魂を激しく揺さぶるはずです。